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ある学者の、顔に関する実験
ある学者が、罪を犯す人を事前に見つけることができるようにしたいと考えました。
どうすれば、と考えた彼は犯罪をする様な人間は、そもそも悪人面であるにちがいないと仮説を立てました。
そこで、これまでの悪人たちの顔写真をそれぞれ重ねあわせて、ミックスさせた顔を作り出そうとしました。
これで出来上がった顔に近いやつは悪人であると結論が出せると思ったのです。
そうして完成した顔はどのようなものだったでしょうか。
そこにはとても美しい顔の男と女の写真が出来上がっていました。
人は平均の顔を美しいと思う
どうやら平均に近い顔である方が、人は美しいと感じる事が判明しました。
ここまではよく知られた話であり、賢明な読者の方はななめ読みされた方が多いと思います。
さて、ではもう一つ深く掘り下げましょう。
なぜ人は平均の顔を美しいと感じるのか
いわゆる「濃い」とか「薄い」とか呼ばれる顔は平均よりはずれていると言ってよいと思います。
平均の顔というのは、濃ゆくも薄くもなく、そのどちらの要素も持っている顔という事ですね。
これは様々な遺伝子がほどよく混ざり合った状態の顔とも言えると思います。
様々な遺伝子が混ざりあった人というのは、多くの免疫を持ち合わせているといえると思います。
人はそこに美しさを感じているのではないでしょうか。
そもそも、原因と結果が逆であったりもする。
例えばキリンの話をしますが、キリンは、おそらく意思を持って首を長くしたのではないのです。(この辺りは"種としての総意"というのがあるのかないのかという話でまた)
よく「キリンは首が長くなる事によって、高いところの木の葉っぱが食べられるようになって生き延びた、すごい。」というような話をみますね。
これは正しいのですが、逆もまた真なりで、首が長くならなかったキリンたちはみんな死んでしまったのです。
ちょっとキリンになって考えてみてください。
そろそろこの辺りの低木の葉っぱも少なくなってきた。そろそろ別の場所に移動するべきかと考える首の短いきりん。
そんなときに颯爽と現れたるは首の長いきりん。はるか高みにある、自分には到底とどかない葉っぱをおもむろにムシャリ。
「わぁお、クール!」
子孫残したくなりましたか?ならなかったあなたは、生物的見地から見ると少々危険かもしれません。
この首の長いきりんの事を「クール」と思えなかったきりん達は皆死んでしまったのですから・・・。
平均の顔を美しいと思うこころ
「人々の顔を集めて作った顔写真、出来上がった顔は美しかった。」
そう感じた多くの人々が生き残ってきただけであった、という側面もあるというお話でした。
もちろん逆の事も言えて、そうでない個体はついえてしまう可能性がたかい。
これは遺伝子に刻み込まれた人間の性質である事は間違いないのですが、突然にして高度に情報化された現代社会においては、平均を求めるためのサンプル数が膨大なため、これらの機能がどうなっていくのか非常に興味深いところであります。
いずれにしても最終的には白人も黒人も居なくなって、全人類黄色人種になると思うのですが、何百世代先の話でしょうね。
話がそれましたが、僕が今回本当に言いたかったのはこういう事です。
本当に美しいのは、美しいと感じる事のできるあなたの心です。
センキュー。
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