日記

大人になるということ。その過程で得るもの、失うもの。

社会人の人なら、同じミスを2回犯してはいけないという話を聞いたことがある人は多いと思う。

僕もかつてはその意見に賛成だった。

一度犯したミスは、対策を立てれば、2度と起きる事はないと。

でも最近、僕はこの考え方がつまらないものだなと感じてしまうようになった。

僕らは毎日なにかしらのミスをする。

毎日なにかしらのミスをして、そのミスを二度と犯してはいけないとすれば、やれる事は毎日減っていく事になってしまう。

僕らは毎日、ミスを犯す自由を奪われていく。

大人になる事の息苦しさなんていうものがあるとすれば、こういう所なのではないかとおもう。

こんな事をいうと、多分、ちゃんとした大人の人から「お前は甘ちゃんだ」とか言われたり思われたりするのだろうとおもう。

でも、人間に完璧なんてありえない。だったら機械化すればいい。いや、機械にすら完璧はありえない。

その証拠に、現代最高の間違いを起こさないシステムであったはずの原発が爆発してしまったんだ。

ミスを起こしてしまった時、ある人は「あなたが気を緩めていたのが悪い」と言うだろう。

でも僕は、ミスをした人の事を責める気になれないんだ。

たぶん、ミスを起こそうと思って起こす人はそういない。

みんな、その人なりの本気を出した上での結果だとおもう。

ある人は言うかも知れない「いや、そんなんじゃまだまだ本気とは言えない」

そういう人は、かつて自分がミスを犯した時、その事についてひどく責められた経験のある人なんだろうとおもう。

100%を達成すれば次は110%を、120%をと高くなり続ける要求は資本主義の原理で、誰かの犠牲を求め続ける。

僕は、出来れば全部が正解の世界になればいいなと夢想する。

そしてそんなものが無いことはわかりきってる、でも。

それに近い様な事を、頭の中で実現することはできる様な気がする。

いっそミスをした自分、怒られる自分、怒る他人を楽しむ他ないのかなと。

自分が世界に影響した事で起こった波紋の様なものを感じるというか。

まあ、我ながら不謹慎な話をしているものだという自覚はあるんだけれども。

人事を尽くせばあとは、天命を待つだけ。

人事と天命の割合は、9:1なのか、1:9なのか、それを知る術は僕らに持たされていない。

本日もG線上のきりんにおこしいただきありがとうございます。

8151075041_cafabea205_z

確実にミスの起こるこの世の中、人の生き死にに関わる仕事をしている人は偉大だとおもう。

あるいはみんな、人の生き死にに関わっているんだけどね。

 

この記事が気に入ったらいいね!しよう
🍀

更新情報をお届けします

関連記事

  1. 日記

    こわれてしまったクルマのこと

    先日、突然うごかなくなった僕のクルマ。レッカー車に積んで、車屋…

  2. お店紹介

    二年越しの長崎ランタンフェスティバル

    ふと、長崎ランタンフェスティバルに行きたくなって、Googleで検索す…

  3. こころ

    人は錯覚の中でしか生きられないけれど、それを選ぶことは出来る

    先日、久々に友人たちと火を囲んでのバーベキューを楽しみました。ここ…

  4. 日記

    大人と子供のちがい。その場でしっかりと物事の始末をつけること。

    いろんなしごとをやってみるのもいいと思います。結局、どのしごと…

  5. 世間話

    ひび割れた水瓶のお話

    あるところにご主人様のために水を運ぶ人がいました。その人は毎日…

  6. 日記

    仕事が大好きな職人だった、爺ちゃんの話

    僕のじいちゃんは、もう亡くなったんですが、ペンキ職人で、腕一本で沢山の…

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

最近の記事

スポンサーリンク

  1. 日記

    肝心な事は演奏する姿ではなく音だと思う。ギターのチューニングと掃除はよく似ている…
  2. 日記

    もう環境のせいにはできない – もしも世界が思い通りなら。
  3. レビュー

    限りなく無音に近い世界から放たれる音。音質と電池持ち良すぎなSONY WALKM…
  4. 写真

    私920の撮影した写真を、見やすく掲載する為のサイトを立ち上げました。
  5. お店紹介

    二年越しの長崎ランタンフェスティバル
PAGE TOP