エッセイ

本当の意味でのプラスって存在するんだろうか。人間の価値は加減するような性質ではないと思う。

最近よく思うんですが、本当の意味で「プラス」という物が存在するのかなと思います。

例えば、才能がある人や外見の美しい人の事を、羨ましいと思う人はたくさんいると思います。

でも、才能のある人はその才能ゆえに嫉妬されたり、という事があるんじゃないか。

美しい人は、その外見の美しさ故に、内面を見誤られたりという事があるんじゃないか。

敗北した人は勝利への希望に燃え、勝利した人は敗北の恐怖に怯える日々が始まる事があるのではないか。

私は絶対的な王者という物になった事がありませんので、それがどういうものか、わからないのですが「王者の孤独」という言葉が端的にそれを表しているのかなと思います。

勝てば勝つほど、激しく追われて、頂点に立つ者だからこそ、その苦労をわかってくれる人は、他に誰もいないという状況。

孤独でしょうね、と想像できます。

私は長いこと、それこそ10年近くスケートボードに乗り続けてきました。
残念ながら、全然上手な方ではなかったんですけどね。

それで、ある時ひどい怪我をして、痛みがひどくて、スケートボードに乗れない日々が続きました。
スケートボードに乗れない日々はそのまま、私のスケートボードのスキルを削り取っていく日々でした。

下りのエレベーターに乗りながら、駆け上るような日々に疲れて「もう十分やったかな」と思いました。

未練もありましたが、スケートボードで生活が出来る気は全くしなかったので。

「やめよう」

そう決めた時から、私のスケーターに対する見方が180度変わりました。

これまでライバルだった人たちがみんな、応援するべき人たちに変わったのです。

スケートボードに対する執着が0になった時、私はスケートボード全体と一つになった気がしました。

理屈ではない感情は、極限まで0に近づくと、その先はマイナスではなく極大に繋がるのかな。と、

なんとなくそんな事を思いました。

得ることと、失う事はよく似ています。

失った後の手のひらに、得るものは訪れるような気がします。

物質的な事というのが、失うことと得ることを繰り返すならば、最後に残るのは、人間のその人間性だけだという事になります。

一つの事を続ける人には価値があります。

同様に、続けずに辞める人にも価値があります。

人間の価値って、成し得た事で上下するような、そんな小さなものじゃない気がします。

子供を見ていると、出来る事は少ないけれど、彼、彼女に感じる価値は大人のそれと全く遜色がありません。

「大切なものは、目に見えない」

あの頃は、よく分からなかったけど、昔見た星の王子様をもう一回読み直したい気持ちになりました。

それではまた。

 

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