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自律神経と浅子海水浴場

先日、モニターを見ていると頭が痛くなるという状態異常に見舞われた。

例えば人ひとりが一生の間にモニターを見られる時間が定められていて、その時間を超えると頭痛が起こりモニターを見ることができなくなるということだとする。

であれば私はすでにその規定時間を超えていて、今後はロスタイムを使ってだましだましモニターを見ることしかできないのだろう。

しかし最近の頭の重さ、倦怠感。この感じは以前にも感じたことがあると思い、耳鼻科の門を叩いた。

毎度の如くアレルギー性鼻炎(もしくは副鼻腔炎)であるという診断を受けるのだが、今回の不調もこの問題に起因していると今は信じる他ない。

また、最近は赤子と布団を並べて眠るようになったことも原因の一つかもしれないと思う。

赤子は夜中に突然泣く。それは一晩で一度きりだったり、3度泣いたり、時間も2時だったり5時だったりする。

子育て中の両親に安眠はないのである。

これまで夜にまとまった睡眠を取れていた肉体が、それが叶わなくなり、そういったところで歪(ひずみ)が生じているのかもしれないと感じる。

私の中の自律の神経がヘソを曲げている可能性。

すべて自分で望んだこととは言え、こんなことは経験してみなければわかるはずがなかった。

空が白み始めた頃にひょこりと起き上がり、無邪気に笑いながら私の睡眠を妨害してくる赤子を、私は泣きながら笑って抱くのだ。

「今日も元気で本当によかった。かわいいなあ。」と。



そんな折、兄と予定があったのでワクチンを2回接種した者同士、二人で小さな旅に出た。

兄は車の運転が上手いと感じる。車一台がギリギリ通れるかどうかという産道のような道を抜けると、浅子海水浴場に到着した。

この海水浴場に訪れたのは始めてで、それどころか名前も聞いたことがなかった。

この町のことは全部知っているつもりでいたが、全くそんなことはなかったのであった。

あいにく天気は雨だったが、久しぶりに踏んだ砂浜はじわりと緩み、足跡には海水が流れ込む。

歩みをすすめるたびに並列に繰り返される淀みないプロセス。お父さんが釣りをしていた。

海水浴場の先一帯は半島になっており、半島の付け根の両端は砂浜になっている珍しい場所だ。

私の命とこの浜、どちらが先に時の流れに押し流される運命にあるのか。

防人が海を睨んでいた。

そのあとは昔石炭を船に積んだか揚げたかしたという場所の前を通ったり

冷水岳公園に行ってみたりした。

展望台に設置してある望遠鏡はいつからか無料で使えるようになっており、防人はずっと相浦方面を見ていた。

いつの間にか顔を出した太陽が、私たちの頬を照らしていた。

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