日記

ぼくの夏休みだった

最近は車がないので、朝から自転車で通勤しています。

とちゅうで公園を通るのですが、ぼけーっと空を見たり、地面を黙って見つめている子供を見かけます。

ああ、夏休みなんだな、と。

ふと、もしも今ぼくが子供のころにもどって、夏休みだぜーとなったとき、何をするだろうかと考えました。

パソコンは持っててもいいですか?

小学生くらいの頃、まだパソコンは持っていなかったのでダメだろうな。

確か、兄貴と一緒にエアガンを持って公園にでかけたりしていたような。

川でオタマジャクシをつかまえていたような。

友達の家でファミコンをしていたような。

ずーっと暇してたような。

一日に使えるお金はいくらまでだったっけ?

小学生のころの夏休み、はっきりと何していたかはぜんぜん思いだせませんネ。

ただひとつ、ぼくの脳裏につよく焼きついている記憶がありました。

当時、毎年、夏休みになると、父はぼくたち兄弟を崎戸島までつれて行ってくれました。

そこには父の友人で漁師の「うみべのおじちゃん」が住んでいて、3日くらいの間そこで過ごすのです。

滞在中は朝から船で漁につれて行ってもらったり、そこかしこで養殖してあるアワビやサザエを素潜りでとるという遊びをさせてくれました。

当時はサザエの美味しさなんてよく分からなかったのですが、つかまえるのが楽しくてガンガンつかまえましたね。

とりたてのウニがとても美味しかったのを覚えています。いまだにあのときのウニの味を超えるウニには出会えていません。

プロの漁師さんが、酸素ボンベも持たずに一瞬で見えなくなるほど深く潜るのを見た時は興奮しました。

たった一回潜るだけで、海面にもどってきたときには袋いっぱいの獲物をゲットしてこられたものです。

それを港に持ち帰って、日中、漁に使う網の手入れをしている漁師さんたちと一緒に焼いて食べました。

ビールを飲んで楽しそうにしている大人たちをしり目に、ぼくは泳ぐのに飽きたらず、港の前の海で泳ぐのでした。

波間に漂っている時にちょうど聞こえてきた、五時をしらせる島内放送のメロディーと、同時に見たうすくオレンジがかった夕方のきれいな空は、今もぼくの心の原風景です。

記憶をたよりに調べてみると、あの時ながれていたメロディーは「遠き山に陽は落ちて」と言う曲だったようです。

あの頃はずーっと少年時代が続くような気がして、その時間の大切さになんて気づいていませんでした。

大人になったいま時間に追われる事も多くなりましたが、本当は昔も今も、時間はただそこに流れているだけ、なんですよね。

本日もG線上のきりんにおこしいただきありがとうございます。

scene-dusk-dawn

子供でなにも持たなかったぼくをかわいがってくれた大人たちの様な大人に、ぼくもなりたいと思います。

 

この記事が気に入ったらいいね!しよう
🍀

更新情報をお届けします

関連記事

  1. 日記

    将棋の一戦の中に見る、人間の知恵と哲学

    近頃は将棋を打てない人が増えているようなので、将棋の話などをしても共感…

  2. 日記

    神の存在を証明できる時

    僕は、宗教それ自身にはあまり興味がありません。ただ、そこで教え…

  3. こころ

    実験してみた。人の目を見て緊張する人は、本当に鼻を見ると良いのか

    僕は、思うのです。人と人が相対した時、その人の事が好きだなあと…

  4. 日記

    Mac使いでブログを書くなら絶対損しないからMarsEditを買ったほうがいいよ

    正直、最近はブログを書くのがとても面倒に感じるようになってしまった。…

  5. 日記

    「年末ジャンボ、10億円♪」が聞こえるたびにざわめいた胸の内について

    昼ごはんを食べてから、小さなショッピングモールの中を通る途中にある宝く…

  6. 日記

    テレビつけっぱなしはわりとマゾい

    先日、アマゾンプライムビデオを観終わってから何気なくテレビを地デジに戻…

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

最近の記事

スポンサーリンク

  1. スポット

    戦時中に小学生が掘った大規模な防空壕「無窮洞」に行ってきた
  2. 世間話

    ひび割れた水瓶のお話
  3. スポット

    江戸時代の豪農の家が想像以上に立派だった。諫早ゆうゆうランド
  4. 日記

    18銀行とふくおかフィナンシャルグループの統合について思うこと
  5. 日記

    何歳から子供にスマホを与えようと思っていますか。私の考える携帯通信端末との付き合…
PAGE TOP