最近僕が気になっているのはIoT(Internet on Things)のことです。
これはつまりモノをインターネットに繋げるという技術推進の事なんですが、これが出来ると世の中どう変わるのかって事を今日は書いてみたいと思います。
エアコンが外からつけられるようになる
一番思いつきやすいのが、家の電灯やエアコンを外からつけたり消したりする事だと思います。
これは実際に2012年にパナソニックが、スマートフォンからON/OFF出来るエアコンというのを商品化しようとしたんですよね。
しかし、それは叶いませんでした。なぜかというと、大電流を使うこれらの家電が、ネットを通して遠隔操作できるようになってしてしまうと事故が起きる恐れがあるからということで。
そんなこんなで、ネットを使って操作可能になるはずだったエアコンは、結局普通のエアコンとして売りだされてしまったんですね。
まあ法律は、どうしても社会の実態に遅れて変化して行きますからね。
本体がダメなら、リモコンを操作するというムーブメント
しかし頭のいい人はすぐに次の手を考えるものですね。
本体がダメなら、そのリモコンをネットで操作したら良いんだと考える人が出てきました。これがいわゆる法の抜け穴というものです。
実際、ネットを使ってリモコンを操作する機械は既に売りだされています。
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意外と安いし、評価も高いことに驚いています。
リモコンは赤外線を出力するLED(ライト)を付けたり消したりする事で2進法を表現して、そのパターンの組み合わせによって本体に命令を送る仕組みになっています。
これは、メーカーでそのパターン(仕様)を公開している場合もありますし、公開していない場合もあります。
公開していない場合でも、例えばエアコンの信号の内容を想像してみれば「"温度を変更"+"25"」とか「"電源ON"」などの簡単な通信なので、解析できる人が見ればすぐに解析できちゃうたぐいのものがおおいんですね。
そんな感じで上に紹介したPlutoステーションは公式のリモコンの動作のマネをして家電の操作をするのです。
最近はBluetoothなど、電波を使って通信をする機器も増えてきましたが、どちらも通信の内容自体は変わらず、0と1を電磁波で表現するか、赤外線で表現するかの違いにすぎません。
加えて電波は障害物に影響されませんが、赤外線(光)は障害物に阻まれると通信ができなくなるという事ですね。
外からプランターに水やりできるようになったり
あと面白いと思ったのがこれです。
日本初上陸!plantyは、あなたの大切な植物を スマホで育てる、世界初IoTスマートプランター(植木鉢) | GREEN FUNDING by T-SITE
インターネットを介してスマホで植物の水やりができる鉢植えです。
こういう遊び心のある製品はなんだか流行りそうな予感がします。
IoT社会に至るまでの一番の課題
室内のインターネットは無線LANが活躍、外でのインターネットはキャリアの電波網とスマートフォンが活躍。
インターネットは今や無線の時代です。しかし未だに無線化できていないもの。それは電源の線ですね。
なぜ電源が無線化できないのかっていうとやっぱり、ご家庭の電源100Vというのは相当なエネルギーなもので、現状でもそのエネルギーを無線で送る事は不可能ではないにしても、安全性においてとても実用化できるようなものじゃないんですよね。
世の中から電線がなくなればどんなに素晴らしい事かと思っているのですが、なかなか道のりは険しい。
太陽電池の効率がよくなったり、バッテリーの効率がよくなったり、なおかつ電子素子の消費電力が低くなったりと、じわじわと実現には近づいているはずなんですが。
たとえば1995年のエアコンは年間約1,492kWh消費していたらしいのですが、2014年には837kWhと、大幅に低消費電力化しています。
とはいえ、まだまだオフグリッド(送電網を必要としない事)生活には程遠い感じです。
しかし、上に上げたプランターくらいであれば、わりと早い時期に電源ラインなしで動かしたりできるようになるんじゃないかなあ。
バクテリアでタービンを回して電気をつくる研究、進む|WIRED.jp
こういう面白い方向からもエネルギーは盛んに研究されていますので。
必要なエネルギーを必要なだけ得るという事に関してはわりと早い内に高い水準でクリアできそうな気がするんですけどね。
問題はそれを送ったり、貯めたりする技術だったりするわけで。
現在電線を使って各家庭に送電をする仕組みをとっていますが、実は電線で電気を送っている内に無駄になるエネルギー(電圧降下現象)もチリも積もれば山ってやつで、相当なものらしいんですよねー。
本日もG線上のきりんにおこしいただきありがとうございます。
IoTの話をしていたらいつの間にか電源の話になっていました。
しかし、切っても切り離せない問題だと思います。
たとえば30年後なんてどうなってるんでしょうね〜。ちらっとだけ見てみたいものです。
100年後も見てみたいなあ。
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