写真

アニメみたいな写真が撮れないのはなぜか

最近、「コンテンツの秘密」という本を読みました。

「コンテンツの秘密」 - 川上 量生氏著

どういう内容かというと、ニコニコ動画の川上 量生という人が、ジブリの鈴木敏夫プロデューサーのカバン持ちをしながらコンテンツとは何かという事について考えた事を綴ってある本なのですが。

そこに長年疑問に思ってきたものが、簡単に言葉にして表現してありました。

「なぜ、写真ではアニメみたいな構図の写真が撮れないのか」

その答え、「アニメは嘘をついているから。」

アニメでは強調する部分は望遠で、背景にしたいところは広角のレンズで撮影してあるように描かれており、そのような嘘を不自然に見えない様に描くというのが、絵かきの腕なのだと。

人間の脳はそもそもそういうふうに見えている。

なぜそんな事が可能なのかというと、人間はそもそも、興味のあるところはズームで精細に、それ意外はボケて小さく見えているらしいのです。

それどころか、人間の脳というのは複雑な図柄なんて見えておらず、それぞれを簡単なパターンに当てはめて認識しているに過ぎないらしい。

その事を知っていたのが、かの有名な葛飾北斎です。彼の書いた絵の指南書はこんな感じなのです。

AN01521376_001_l

AN01521382_001_l

決して本物とそっくりではないのに、なぜか気持ちがいい絵。

それは脳が心地いいと感じているからなんですね。

あえて絵の情報量を図形の範囲内に収めることで脳にとって心地のいい絵が描けるという事を大昔の天才は既に気づいていたのです。

クリエイターは、脳に気持ちがいいものを考えよう

つまり、コンテンツというものにとって、本物に似ているかどうかなんていう事を考えることについてあまり意味がないのかなと。

これは僕が写真を撮り始めた事で感じていた一つの疑問の答えでですね。

というのも、僕は写真の色味などについて現実と同じようにしなければならないのではないかという事をなぜか、結構思っていた次期があって、結局自分の好きにやるべきだと感じた事でずっと好きにやってきてたんですが、ちょっとだけ引っかかっていたんですよね。そこのところ。

でも今後はなんの遠慮もなく、僕は自分の心で見た世界を写真の上に表現できるんだな、そうするべきなんだなと感じました。

まあ問題は僕の脳がきもちいいと思ったものが、果たしてみなさんの脳にとっても気持ちのよいものかどうかということなんですが。w

本日もG線上のきりんにおこしいただきありがとうございます。

それではまた♪

 

この記事が気に入ったらいいね!しよう
🍀

更新情報をお届けします

関連記事

  1. 写真

    2015年ヨサコイ佐世保祭りのお写真

    もう1週間経つのですねー。早い!2015年ヨサコイ佐世保祭りを撮影…

  2. 教育

    子供に何かを強いてはいけない。僕の水泳のおもいで。

    ぼくは物心がついた時にはもう泳いでいました。というのもぼくの父…

  3. 写真

    佐世保ぶらりチャリ旅

    この曲と出会ったのは5年くらい前でしょうか。https://yout…

  4. 日記

    いちばん近くて、いちばん遠い、自分自身。

    「みんなが決めたからそうする。」ということが社会にはとてもおお…

  5. 日記

    ろうそくの炎のゆらぎと人の矛盾

    矛盾をかかえて生きる全てが一貫している人というのは存在する…

  6. 人間関係

    背中合わせの優しさと臆病さ

    ぼくは基本的には人に対して「それは間違っていますよ。」ということは言い…

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

最近の記事

スポンサーリンク

  1. 日記

    わたしという人間
  2. レビュー

    矛盾を飲み込めてからが大人
  3. お金

    「心の豊かさ」とは何か
  4. レビュー

    Tevaのサンダルを使ってみた感想!おすすめできない2つの理由
  5. コンピューター

    コンピューターのちょっと未来のこと、最近の技術
PAGE TOP