昨日は大雨の中、長崎県美術館の「ミュシャ展」に行ってきました。
ぼくは全然、絵画には詳しくないのですが、「ミュシャ」は大好きです。
彼の絵を見ていると、素人考えなのですが、相当に、現代のイラストや漫画に影響を与えているのではないかなと思いました。
繊細で流麗なタッチで描かれた線は、ミュシャ彼自身の亡くなってしまった今でも、普遍的と思えるほどの美しさと輝きを放っていました。
ずっと見ていたくなるような絵を前にして、その筆致を見極めようと、絵から15センチの所に目をやって見つめているんですが、全く飽きが来なくて、逆に困ったものでした。
会場には結構な人出があったので、後ろの人に突っつかれる形で次の絵画に移動したものです。
彼の絵を見ていると、ほとんどが「カラーリトグラフ」という手法によって描かれている絵でした。
「カラーリトグラフ」というのは要するに、版画の事なんですが、版画の中でももっとも自由な表現のできる版画のようです。
版画というと普通、木に掘リ込みんで絵を書くアレを思い浮かべると思うのですが、リトグラフは筆で描いた絵をそのまま版画として使う事のできる手法のようです。
彼の肩書が「画家」であるとともに「グラフィックデザイナー」であるところも面白いと思います。
彼は生前、商業的にも大変に成功しており、画家としては珍しく、経済的に全く苦労のない人生を送ったようです。
僕は食器のデザイン画が好きだった。
展示場の中でももっとも目を引いたのは、彼が食器や宝石をデザインしたものでした。
それらは、とてもとても精巧に描かれており、実際に彼の絵の通りのモノを作る事のできる金属加工職人や、ガラス加工職人、宝石加工職人は存在するのかな?と思えるレベルで。
そういう意味で、「絵」というのがいかに人間の想像力の源泉に近い場所にあるものかというのを感じていました。
僕はミュシャの絵を見ていて、ミュシャの絵の様な写真を撮ってみたいと感じたのですが、あの世界を実際に作りこんで写真に撮ろうと思えば、どれほどの時間と手間とお金がかかるでしょうか。
でも彼は、その腕一本で仕上げてしまったのです。
その腕一本で仕上げて、今に至るまで数多くの人々に感動を与え、心の安らぎや、あこがれという価値を提供し続けてきたと思うと、なんだか、気が遠くなるような思いを感じました。
これこそ、人間の心の中にこそ、もっとも美しいものが在るという事の証明のように思えます。
本日もG線上のきりんにおこしいただきありがとうございます。
僕は、彼の作品の中でも「4つの星」という作品が一番好きです。
どの作品も最高だと思うのですが、この中でも左から2番めの絵が最高に好きです。
いつか家の中に飾りたいですね〜。
それではまた♪
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