私の父は作詞作曲家で、私が幼い頃にはもう、自宅のスタジオにこもって音楽の制作に打ち込む父の姿は私の日常そのものでした。
そんな父の影響を受けてギターを弾くようになったし、ギターを使った作曲などにも挑戦したことがあった(すべての曲が時の流れとともに失われてしまったのは残念)のですがコンピューターを使った音楽制作に対してはあまり興味がわかなかった。
正確に言うと、まったく興味がなかったわけではなかったのだけど、幼心にも感じたその超えるべきハードルの多さや、機材のいかめしさに気おくれしていたのです。
思い出すのは中学生の頃、今も現役であるフルーティーループという(現在名FL STUDIO)DAW(Digital Audio Workstation)が出始めで、無料で提供されていたのもあり、それを使って曲を作ったのが、自分にとってはじめてのDTM(デスクトップミュージック)体験でした。
その時は4~5曲作って飽きてしまったのですが、それから20余年、今ごろになってまた「自分の好きな音を作ってみたい」という気持ちが沸き起こりました。
自分もいつの間にかもう36歳、何事かを始めるのには遅い年齢なのだろうか。
そんなことが頭のすみをかすめましたが、否、人生で何かを始めるのに遅すぎることはないとすぐに思い直しました。
いつだって今だ。この瞬間、今こそが人生の中で最も私が若い瞬間なのだ!
ということで私の新しい挑戦がはじまったのでした。
とりあえずDAWを購入
音楽を作るには、音を編集するためのソフトが必要です。
これがDAWと呼ばれるもので、わかりやすく例えるとワープロソフトの様なもの。
ワープロの場合、文章を書くために文字入力用キーボードが必要で、入力した文字はワープロソフト(例えばMicrosoft Word)等に表示される。
その文字らに対して太字にしたり下線を引いたり、大きくしたり小さくしたりという効果を加えて、必要であればそれらの組み合わせを変えたり、文字を入れ換えたりして文章を綴る。
音楽を作る工程もだいたい似たようなもので、音のパーツを作って、それに効果を加えて重ねたりすることで最終的に曲になります。
それで、ワープロソフトにも色々あるように、DAWにも色々あるんですが、自分はとりあえずユーザーの数が一番多いということでCubaseというDAWを選びました。
細かい違いはあれど、複数企業によって競争の働いているDAW界では、それぞれのDAWの性能面では大差ないことが想像できます。
であるなら、ユーザー数の多いソフトウェアのほうが、ユーザーコミュニティが活発で、多くの情報が出回っている可能性が高いです。
実際CubaseについてYoutubeで検索をかけると色々なTIPSがたくさん見つかります。
そのTIPSに一通り目を通すだけで、細かいことは抜きに、とりあえずどんなことができるのかということは理解できました。
マイクを購入
ギターの音を録音したり、声を撮ったり、マイクは必要だということで、これも買いました。
届いて早速手持ちのアコースティックギターの音を録音してみました。
驚いたのはマイクで録った音をダイレクトにヘッドフォンで音を聞くと、無加工の音であるにも関わらず、なぜか普通に耳で聞くギターの音よりも美しく聞こえたことです。
おそらくヘッドフォンで周りの音を遮音している中で聞いているからなのかなと思うんですが。謎です。
で、録音をしてみました。
ちょっといいマイク買ったので、早速うちのHeadwayのアコギの音を録ってみたから聞いてくれ!
音は一切加工してない。オンエアで録ったらすごいスピースピー鼻息入ってるんだけど最終的になんとかなるのだろうかこれ… pic.twitter.com/hxTMFpOlw3
— 920さん (@qunyoel) May 18, 2020
卓上のマイクスタンドで無理な姿勢で録音した結果、鼻息がフスーフスーと入りまくっています。
ちゃんと録音するには、ちゃんとしたマイクスタンドを買わなければいけないんだなと思いました。
あと、コンデンサマイクはとても感度が高いので、夏になると我が家の裏の草むらでは虫が大合唱を始めるのですが、なんかそういうのはもうどうしようもないんだろうなとは既に思っています。
我が家の裏では鳥もすごく鳴きますので、これも多分どうしようもないんだろうなと。。
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そんなこんなで、最近はピアノの練習をしたりDAWの使い方を学んだりしつつ過ごしています。
鍵盤上で左手と右手が同時に使えるようになったので録音してみたものを撮りためた動画に使ったりして遊んだり。
当初、良いDAWを買えば、音に関しての問題はすべて解決できるんだろうな、と思っていたのですが、やっぱりまだまだ良い音源はいいお値段がする世界のようです。
それこそ20年くらい前から「いい音源は高いんだよな~」という音楽界隈のボヤきはあったと記憶しているので、20年の月日が経っても、いまだにいい音は高いんだなあと。
意外と状況変わってないな!と思ったんですが、今使ってるDAWに付いてるマルチ音源も、当時からすれば素晴らしい音色が搭載されてるってことなんだろうな、と思ってます。
でも現代のギターの音源とかは本当すごくて、例えばこれ
このリンク先の再生ボタンを押すと、この音源で録音されたギターの音が聞けるわけですが、指が指板を移動するときの音まで再現されてあって半端ないなと。
たぶんバイオリンもチェロもフルートも、このレベルの音源が売ってあったりするんだろうなと。
そしてそのどれもがキーボードを自在に弾ければ、自在に鳴らすことができるんだろうな、と思うと、キーボーダー無双じゃないかと。
もっと早くから鍵盤に慣れ親しむ生活を送れていればよかったと思うことしきりです。
ただ、ピアノの練習をするようになって思ったのが、ギター弾く人は大抵、ピアノが弾ける人を羨ましいと思うんじゃないかと思うんですが(私調べ:サンプル数3)
同様にピアノを弾く人もギターを弾ける人が羨ましいと思ってるんじゃないかなと。
ギターは和音弾くのとか簡単ですし、移調するのもカポで簡単です。
あと、ピアノでギターと同様の和音を鳴らそうとすると、なんか音が濁って聞こえるんですが(平均律だから?単に電子ピアノだから?)ギターの場合は不自然なく和音が鳴るなあと思いました。
同じ構成の和音を出しても、楽器によってその音から受け取る印象が違うんだなあということを感じて、これは面白いなと自分の中で思った次第です。
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今回は結構お金使っちゃったので、なんとかしっかりモノにしたいなと決意を固くしております。
やっぱり何かをモノにしようと思ったときに、お金を使うとモチベーションが違ってきますね。
そしてそのもとになる情熱は、いくらお金を出しても買うことができません。
自分のなかにこういう情熱が芽生えたことを今は嬉しく思っています。
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