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BOSSルーパーエフェクター「RC-300」をギターで使ってみた感想

先日、「RC-300」というルーパーと呼ばれる代物を買った。

これはつまり簡単に言うと、一人バンドができるような機械だ。

MTR(マルチトラックレコーダー)に録音した演奏を自動で繰り返してくれるようなと言えばわかりやすいだろうか。

手に入れた機械を先輩にお披露目したところ「もうドラマーは要らんな」という事を言われたので、「いや、それはいいすぎでしょう」と笑いながら言ったら「お前も要らなくなるんだよ」と。

機械が人間に置き換わってゆく、というのは以前から言われ続けている事だけれども、ついにそのムーヴメントが自分の首までとばすことになる。

自分の買った機械に立場を奪われることになるとはとんだマヌケである。別にバンドを組んでいるわけでもないけれども。

それはさておき、RC-300を使ってみた感想を書いてみる。

RC-300のいいところ

RC-300はBOSSが出しているルーパーの中で最上位の機種となる。ルーパーが欲しいけれどどれを買っていいのか分からなかったので何はともあれ一番良さそうなものを買ってみたのだった。

インターフェースが豊富

マイクを接続するためのキャノンプラグや、ギターを接続するためのホーンプラグが入力としてついており、出力はホーンプラグやヘッドフォン用のステレオミニプラグなどが用意されている。

ギター穴にギターをつなぎ、ヘッドフォンを接続して演奏をするだけで、クリアーな音が自分の耳の周りだけで鳴ってくれるのはかなりありがたい。ご近所さんもニッコリ。

パソコンとの連携が可能

作った曲はパソコンとUSB接続をすることでWAVファイルとしてパソコンに取り込むことができるようになっている。

RC-300には0-99までのメモリーにそれぞれ3つのトラックに分かれた別の音を録音できるようになっており、それら分割された音源が内部でWAVファイルとして保存されている。

思い出づくりになる。

入力された音にエフェクトをかけられる

入力する音、既に入力した音に対してそれぞれ個別にエフェクトをかけられる。エフェクトの内容も結構こまかく調整する事ができる。けっこう楽しい。

とくに私はディレイが好きだ。反響音をずっと聞いていたら口が半開きになっている自分に気づいた。

RC-300のいまいちなところ

正直なところ、他のルーパーを使ったことがないので、RC-300が他に比べてどう良いかということはわからないのだけど、使っていて「ここはもうちょっとどうにかならんのか」と思ったところを書きたいと思う。

取り消し、アンドゥ、リドゥの2秒押しは面倒

トラックに入力した音に対して、アンドゥ(やり直し)やリドゥ(やり直しのやり直し)はかなり便利な機能で、再生・録音ボタンを2秒長押しで実行される。

実際になにか録音して、それが気に入らなかった場合、ストップボタンを2秒長押しすることで抹消することができる。

こういったとても頻繁に使うだろう機能に割り振られたコマンドが「ボタン2秒押し」というのはこの機種の残念ポイントの一つだ。

特に一度音楽がなり始めると、リアルタイムで重ね録りをせねばならない状態でやり直しに2秒かかるというのは致命的な気がする。

ここは再生・録音ボタンとストップボタンの同時押しなんかで良かったのでは?とはいつも思う。

エフェクターの音は、良いやつもあれば悪いやつもある

上述の通り、ディレイの音はかなり細かく調整が効くし、品質が高いと言えると思うのだが、ひどいやつはひどい。

とくに転調系の音はかなり雑把に思えた。ギターをベース音に変換するエフェクトなのですが、すごく変な音になります。

まあ無いよりはあったほうがいいんですけどね、わがままを言っているのだろうか。

アンドゥ・リドゥの音が記録できない

それぞれのトラックにはアンドゥとリドゥの情報を入力しておける。これを切り替えることで曲の展開を変えるような事もできる機能なのだけれど、トラックを記録したとき、このアンドゥ情報は無情にも抹消される。

アンドゥ情報も含めれば演奏時には3トラックに全部で6種類の音を入れられるのに、一度でも保存すると3種類の音になってしまうというのはとても哀しいことです。

曲を作ってみた

RC-300の機能をフルに使ったつもりで曲を作ってみました。アンドゥ・リドゥを駆使して6トラックを使って曲を演奏しています。

作ってみて改めて思うのは、このルーパーという代物、やっぱり曲を作るというのには向いていないなあと。ライブで使ってこそという感じがしました。

作れば作るほど「パソコンが使えたらこういうのは簡単にこういうふうにできるんだろうなあ」というもどかしさが募ります。まあ楽しいのはとっても楽しいんですけどね。

自分のイメージどおりの作曲環境があればさぞ楽しいだろうなあと思う今日このごろ。

その場合、まず部屋を増やすことからやらなければ。

 

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