ぼくはもう、これからさきスケートボードの技術について突き詰めてゆく事はないと思います。
しかし、相変わらずスケートボードは好きなのです。
たまにYoutubeなどを開いてスケートボードのムービーを見たりするくらいには。
でも最近はスケートボードを使って手すりに乗ったり、ベンチに乗ったりするシーンを見ると、正直引くようになってしまいました。
「公共の物に対してそんな!」という具合です。
スケートボードというもの自体、そもそもの成り立ちがアンダーグラウンド文化なのであって、極端に言うと器物破損と引き換えに良い動画や写真を撮るというものであります。
つまりそういうところを許容していかないと、スケートボードのスケートボードたる成分とかエッセンスとかいうものが大幅に失われてしまうのだけど、
おっさんになってしまった僕は「公共のものはみんなで大切に扱わねば」という気持ちが先に立ってしまうのです。
なので最近見るスケートボードの動画といえば、ちゃんとスケートボードの為に用意されているパークと呼ばれる場所で技を競っているようなものの方が、見ていて落ち着いていられるのです。
とはいえ最近フェイスブックのタイムラインに流れてきた動画に感動をしたので、今日はその動画を載せたいと思いました。
この動画の人はShane O'neillという人で、先日開催されたスケートボード業界最大の大会Street League Skateboarding(SLS)を制した、世界一のライダーです。
ぼくがこの動画の何に驚いたのかというと、技の完成度の高さは言うまでもないのですが、これだけ苦労して成功したのにも関わらず、このクールさ加減なところです。
まあ映像はかなり編集されてカットされまくっているので、舞台裏では悔しがったりしているのかも知れませんが、おそらくこの人に関しては、そういうのがなさそうな感じです。
この人の映像はネット上で探せばごまんと出てきますが、一度も感情的になっているシーンを、ぼく自身はみたことがないので。
スケートボードの動画の中には技に失敗したからといって板を投げつけたり、物に当たったりするような人が登場することがあり、ぼくはそれを見苦しいと感じているのですが、
SLSに出場するような一流のライダーにはそういう事をしそうな人が、思えば居ないなあと。
まあ比較的下手な人ほど感情的になるというか、ですね。
日本人でやってる人を見たことがないので、国民性の違いもあるのでしょうか。
なにしろ物に当たったり、感情的になったりする事でスキルが向上するのなら、そうする理由になりますが、大抵の場合はもっと悪い状況になるだけだと思います。
そういう細かいところに気をつけて、目的の為の無駄をなくすことができる人というのが、やはり一流になってゆくのかなあと。
本日もG線上のきりんにおこしいただきありがとうございます。
「世の中に無駄なことなんてない」という言葉をかつて聞いたときぼくは「そうだそうだー」なんて思っておりました。
しかし考えてみると「絶対」というものが世の中に存在しない以上、やはり本当に無駄なこともあったりするのだと思うのです。
それは「捨てる神あれば拾う神あり」といったもので、各人にとっての無駄だったり、無駄じゃなかったりするものなんですけどね。
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