こころ

「幸せになる考え方」って間違ってはないけど、結構違うと思った話

先日、地元のアーケードを歩いていると「幸福になる考え方」的な本が露店売りされていました。それを見た僕は、「幸福になる考え方」というのはなんというか、腑に落ちない気がしたのでありました。

一週間くらい前から妻の妹が、大学の実習先に通う為に家に居候していまして、狭い我が家の人工密度はかつてない高まりを見せております。

そんななか先日、妻が飲み会にでかけてしまったので、僕と義妹もその日は外で夕食をとる事にしました。その道すがら義妹が「お姉ちゃんが骨を折った時にはもう付き合ってたんですか?」と尋ねてきたのでした。

そう、遡る事4年前、僕と妻の出会いは街中にあるスケートボードを楽しめるお店の中でした。当時スケートボードに熱心だった僕は、新米だった彼女の手を取って、練習に付き合ったりしていたのでした。

妻の第一印象は「背の高い派手な女が来た」でした。
見た目通りといいますか、普通の女性に比べて、勢いのあるライディングが印象的な人でした。

正直その時、恋愛に発展するとは全く思えませんでしたし、別世界の住人の様に感じていました。その時の僕らの共通点はスケートボードが好きな事だけだったと思います。

そして幾日かの時が流れ・・・。

妻は随分スケボーにも乗り慣れてきて、スピードに乗ることができるようになっていました。そんな時、事件は起こりました。
ボードに乗ったままバックで戻ってきて、坂を上る時に、妻は思いきり足をひねってしまったのでした。その時ちょうど僕は、彼女の手を引いていたのでしたが、それを防ぐ事ができませんでした。

妻は「痛い、けど大丈夫」と気丈にしていましたし、僕もそんなに大事だとは思っていませんでした。

しかし次の日、妻からあまりの痛みに仕事を早退して病院に行った結果、足が折れているという事が分かったという連絡を受けました。
手術が必要で、それまで入院をする必要があるという事。

僕は手を取って練習していたのにも関わらず、それを防ぐことが出来なかった罪悪感に苛まされました。

「これは申し訳ない。」と感じた僕は入院中の彼女に差し入れなどを持って行くようになり、いつしか「可愛いなこいつ!」と思うようになり・・・そして・・・。ああ、甘酸っぱい。

つまり、彼女は足を折った事で将来の夫を見つけてしまった訳であります。
まさに、人間万事塞翁が馬。何がどういう事に繋がるかわかんないねえ。という事を義妹と話したのでした。

妻にとっては足を折るという、人生の中でもかなり不幸に思える事柄が、結婚という、これまた人生の中でもかなり幸福に思えるような事柄に繋がったという訳です。

そんな事を思うと、世の中の出来事には幸も不幸も存在せず、ただ原因から起こる結果としての事実のみが連続して起こり続けているだけなんだろうと感じるのです。

そしてそれをどう感じるのかは、真に、それを見る側の感じ方一つだと思うのです。

つまり「幸福になる考え方」というのは当たってない訳ではないと思うのですが、もうひとつ踏み込んで「幸福とはすなわち考え方」であるよなあ。などと生意気ながら感じてしまったのでありました。

本日もG線上のきりんにおこしいただきありがとうございます。

まあ、皆さんも辛い事があったからといってあまり落ち込んだりせず、長い時間の中でその事がどう変化していくのかという事に目を向けると、日々おもしろおかしく暮らしていけるのではないかな、と感じる先日34歳になったクニオでした。

このブログももう、はじめて2年が経ったようですね〜。

 

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