日記

韓国探訪記

先月の末に韓国に行ってきました。

福岡空港から仁川国際空港までのフライトはおよそ1時間半。韓国は本当にお隣の国ですね。

「韓国では空港を降りるとすでにキムチのにおいがする」なんて噂を聞いたことがありましたが、そんなことはまるでなく、空港の中の様子などはさすが半導体大国を思わせる風情でありました。

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空港の案内ロボに案内される人

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御尊顔

韓国へやってきたのは、ある企業からの依頼によるものでした。

その企業ではある製品を韓国から仕入れていて、その製品のソフトウェアを開発していた韓国のエンジニアが開発元の事業縮小にともない居なくなってしまったことで、輸入元の企業が日本におけるソフトウェアのメンテを画策しており、そのためのソフトウェアの引き渡しにあたって、開発元の会社の様子と、継続開発およびメンテに関わる情報をゲットしてくる -

ちょっと長くなりましたが、そういう使命を帯びた旅でした。

仁川国際空港から高速バスに乗りこみソウルへ向けてさらに1時間半、目的地を目指しました。

空港と首都を結ぶ道路ぞいの風景は、曇り空の天気もてつだって、はじめ驚くほど寂しい印象を受けましたが、次第に高層ビルが立ち並ぶ風景が当たりまえになり、道にはヒュンダイの自動車がバンバン走っていました。

韓国において車は右側通行なのですが、右折するときに限っては信号を気にせず右折できるというシステムが斬新でした。日本も左折に限っては信号の影響を受けないという形にすることも不可能ではないんだろうなあと。

・ ・ ・

訪問先の企業での話を終え、韓国の人たちとの会食がはじまりました。

この仕事の依頼をいただいた企業から出向してくださった方が通訳をしてくださるので会話に不自由はありませんでした。

内容は主に景気の話に終始しましたが、韓国の景気は現在かなり落ち込んでいるということを相手企業の社長さんは話していました。

まあ事業縮小をするということなので説得力があるなと感じつつ、私自身が興味深かったのは、韓国の若者たちの性質の話でした。

まず前提として、韓国は日本以上の学歴競争社会です。(韓国の大学進学率は経済協力開発機構(OECD)加盟国中1位です)

小学校の頃からすでに競争はスタートしており、いい学校に入るために子どもたちは勉強をがんばりますし、親も教育のためにたくさんのお金を子どもに費やします。

教育費が膨大になるにつれ、若者たちはおいそれと子供を産めなくなりました。韓国においても少子化は深刻な問題のようです。

そんな子ども達がおおきくなり、大学を出て、いよいよ就職というときにも熾烈な競争が待っています。

企業の受け皿が少ないのです。正確に言えば、彼らが必死に努力して得てきた学歴に見合うと感じることのできる大企業の席が少ない。

国内の大企業に入ることのできる若者は、海外の有名大学の学位を持っているような一握りのスーパーエリートのみという状況のようです。

加えて韓国の若者たちは皆、中小企業への就職を極端に嫌う傾向があり、大企業に就職できないことがわかると、割とフラフラした職につきがちであるらしいです。(個人的にはフラフラした職ってなんだろう、良くも悪くも経験でしょう、なんて思うのですが)

また、儒教の影響でしょうか、韓国の人たちは官僚的な職業を最も素晴らしいとする価値観を持っていて、それが技能・技術者軽視の社会観念のベースを作っているようで、現場がなかなか育たないという問題も抱えているようです。

食事が終わり日本の渋谷、原宿にあたると言われるカンナムという街に行くと平日だからなのか、賑やかではあるのですが渋谷のハチ公前のような熱気とは程遠く、若者たちは路肩にたむろって紙巻たばこをくゆらせ、吸い殻を路面に投げ捨てていました。

先に上述のような話を聞いていたせいか、なんだかその光景が私の目には物寂しく映ったのでした。

Kannamu

カンナムの通り

Kr1

東京と比べると人通りが少ないと感じた

・ ・ ・

経済的に見ると、韓国の主要な企業や銀行の株券は外資によって大多数確保されているという現実があります。

これは恐ろしいことで、韓国の人たちの努力の成果というものは、彼らの務める企業の外国人持ち株比率に応じて海外へと流れて行ってしまいます。

人類という種全体で言えば、その富は日々増え続けていると言えると思いますが、種全体の繁栄と個人や一地方の繁栄は一致するとは限らず、どちらかというと大抵は無関係であるもののようです。

世界は今日も物質的に豊かになり続けていますが、韓国という国がそれに応じて豊かになっているとは限らないわけです。(豊かという言葉の定義にもよると思いますが)

そういうのを思うと、現在日銀が日本の大企業の株価を買い支えているということについて、のちの弊害はあるにしてもひとまず今はこれで良いんじゃないだろうか、なんてことを思ったのでした。

この構図は私たちの住む地方と日本という国家の関係でも同じことが言えて、たとえばフランチャイズのお店で食事や買い物をすることによって、その利益のほとんどは、そのフランチャイズの本部のある場所(大抵の場合は東京)を潤すことになります。

将来的にもずっと生まれ故郷で生活をしていきたいと考えている方は、自分の使うお金が自分と自分の住む地方にどう影響するのかということを考えて買い物をするのも、今後のためにできることの一つなのでしょうね。

ではでは、本日もG線上のきりんにお越しいただきありがとうございました。

またのお越しを心よりお待ちしております。

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