この記事の目次
子供が産まれて一年が経ち、その間ずっと頻繁に子供の写真や映像を撮影してきました。スマホの容量もじきに限界に達する…。
私はちょくちょくバックアップを取っているのですが、妻に至ってはほとんどその発想自体がなさそうです。とはいえそれが一般的な人のデータに対する感性なのか。
おそらく、彼女のスマホで撮影したデータは一部を除いてほとんどが彼女のスマホの中にしか存在していないと思います。
この状況でスマホを紛失したり故障させたりした場合、これまでの子供の成長映像がまるっと失われてしまう可能性がかなり高い。
なんとかしないとなーと思っていたんですが、結局もう観念しました。
標題の件について結論から述べますと「クラウドストレージに保管する」ことになりました。
スマホでいつでも見返す環境を求めるとクラウドしかない
求める条件は次の3つでした。
- 簡単に見返すことができること
- データを失うことがないこと
- コストパフォーマンスの良いこと
簡単に見返すことができること
出落ちで申し訳ないですが、そもそもこれができるのがもう基本的にクラウドしかないのです。
外付HDDにバックアップしたりするとこれができません。
昔の写真や映像を見ようとする度にHDDにアクセスする必要が出てきてしまいます。
まあDLNAなどのシステムを組めば、その中の写真や動画を見ることができるアプリは存在するのでしょうけど、大手クラウド運営会社謹製アプリほどの使いやすさは望めないでしょう。
DLNAとは?DLNAでできることや基本機能とおすすめ対応機種 [ホームシアター] All About
データを失うことがないこと
また外付HDDにバックアップするだけでは完全なバックアップとは言えません。
バックアップを運用する上で3-2-1ルールというものが挙げられますが、日々の中でこのルーティンを回せる自信はありませんでした。
コストパフォーマンスの良いこと
ここは考え方によるのでわかりづらいところなんですが、私の場合結局のところクラウドに保存しておくのが最もコストパフォーマンスが高いとの考えに行き着きました。
外付けHDDを2重バックアップ用に購入して、それらを普段別の場所に保管して、定期的に同期を取ってということを手動で永続的にやるのはまず無理です。できたとしても年一回とかになるでしょう。
それらを自動的に行うシステムを組むとなると、費用も多少かさむことになりますが、それ以上にメンテナンスのコストも増大します。
システムというものは基本的に必ず異常が起こりますが、その異常時に復旧作業をしようとする段にはシステムを構築したときのことなんてほとんど覚えていないので、大体1から調べ直しになるのです。この時の精神的負荷がまず半端ない。
それに加えシステム構築にまつわる初期費用、運用、保守の時間的コスト、またシステムを構成するデバイスが故障した場合に補充を行うコストを考えた時に、うおおお!月々1000円くらいだったらクラウド全然安いぞ!という気運が、私の中で徐々に高まってきました。(そもそもこの方法だと1.の条件がまず満たせないという)
選んだのはGoogle Drive 2TB
月額1300円ですが、年間一括払いをすると13000円です。月額になおすと約1083円となります。自分が調べた範囲ではこれが一番安かったです。
スマホで「Googleフォト」のアプリを使うと、ネットワーク越しのクラウド上の写真や動画を、自分のスマホの中にある写真のように扱えます。もちろん、ネットワーク環境によって遅延は発生してしまいますが、安定したネットワーク下においての反応はかなり早いと感じました。
日ごとや月ごとに自動的に写真は整理されます。また、AIを使って山の写真とか海の写真とか、誰それの写真というのを自動で探して集めてきてくれたりもします。
こういう検索はiPhoneの写真アプリではできないやつですね。
そして何しろ最高なのは設定さえ済ませれば勝手にバックアップしてくれるという、バックアップという概念がない人でもほぼ完璧なバックアップができてしまうスグレモノなのです。
写真はなんとかなっても、動画は専用で有料契約するしかない
私はGoogle Drive以外にもAmazonプライムと契約をしていますので、写真に関してはAmazon Photosのクラウドサーバーに無制限に保管しておくことができるんですが、動画は5GBまでしか保管できません。(ちなみに今回Google Photosを使ってみて、Amazon Photosのサーバーより早い気がしました。)
動画を無料で無制限に保管できるサービスというのは、自分の知る限りでは現在Youtubeなどが代表的でしょうか。
とはいえ、Youtubeはあくまで編集済みの動画をアップロードすることに主眼を置かれたサービスであり、スマホで撮影した編集前の細切れの動画を保管しようと思うと、かなり無理が生じます。
プログラムを使ってアップロードの自動化もできるみたいですが、無料ユーザーは一日6本までという制限もあるようなので、現実的ではありません。
以前、一月分のスマホで撮影した動画を時系列で自動的につなげてそれをYoutubeにアップしてバックアップとする、ということを試みたのですが、一月分の動画を選んで妻の動画をPCに転送して、自分の動画をPCに転送して、繋げて、アップロードして、リストを作って、とあまりの面倒くささに一度で投げてしまいました。
しかもこのやり方だと、ピンポイントであの日のあの映像、ということを選んで見ることがなかなか困難でありますので、検索性という部分でも見劣りします。(前後の動画も一緒に見られてアナログ的で楽しいということはあるかもしれない)
相当時間の有り余ってる人でなければ、Youtubeには予め編集した動画をアップロードするのが良いでしょう。
そしてスマホの中の細切れの映像を余すことなく保管しようと思えばやはり有料のクラウドストレージと契約するのが一番だと思います。
家族でシェアできるGoogle Drive容量
Google Driveの容量は最大5人までのメンバーでシェアできます。
シェアと言っても、例えば私の写真や動画がすべてバックアップされたとして、それら全てを妻も見ることができるというものではなく、それぞれのメンバーはそれぞれ自分のバックアップファイルしか見ることができません。
あくまで容量のみをシェアできます。
私は全てのファイルが自動的に共有されるものと思っていたので、これで妻の撮った子供の映像が自分のスマホで見放題だと考えていましたが、そうではありませんでした。残念。
まあ確かに、例えば実家の父まで含めて容量をシェアすると、実家の父が嫁の写真を全て見られるようなシステムはあまりにも気持ち悪いと言わざるを得ませんが。
* 2021年12月23日追記 *
妻の撮った子供の映像を自動的に自分も一緒に見られる機能、ありました。すごいぞグーグル。
Google Photos、パートナー機能を使ったら特定人物の写真を自動的に共有できるらしい。
つまり、妻をパートナーとして指定して、顔認識をつかって子供を指定したら、お互いの写真郡の中から子供の写真や動画のみを自動的に選択して妻と共有できる。
子育て夫婦向けの神機能!すごいぞ!
— 920さん (@qunyoel) December 23, 2021
シェアのルールについて、詳しくは以下の通り。
ファミリーとの共有を開始または停止する - パソコン - Google One ヘルプ
Google Driveの容量はどんどん増えていくだろうという予想
2TBでは早晩容量が尽きてしまうのでは、と思ったのですが、私達夫婦のスマホはそれぞれ256GBの内部容量を有していて、2TBを全て消費しようと思えば約8回分、一人に付き4回、スマホのストレージがゼロから一杯になるほどのデータをクラウドに置いておくことができるということになります。
去年の10月にスマホを新調していて、いまだ使い切っていないことを考えると、2TBを純粋にスマホ用の保管庫として使っていけば5年くらいは持つだろうと思いました。
しかもGoogleはだいたい4~5年に一度価格改定を行っており、その度に容量あたりの価格が半額になっているようです。
なのであと数年したら同じ価格で4TBが維持できるようになるんじゃないかな、と。
時代に合わせて勝手に容量が増えていって、一生毎月千円払えばバックアップ関連問題を総じて解決してもらえるなら、もう一生毎月千円払わせてもらいますから!という気持ちになったのですが、果たしてどうなることやらー?
DropboxやOneDriveのような使い方もできる
スマホのバックアップ用途として以外に、DropboxやマイクロソフトのOneDriveなどの自動同期型クラウドストレージサービスのような使い方もできます。
特にGoogle DriveはInsyncという有料のソフトウェアを使うとWindows, Mac, Linuxで何台でも同期できます。
このソフトウェアの特に素晴らしい点がLinuxサーバーでも動かすことができるというところなんですけど、興味のある方は調べてみてください。
Insync - Google Drive, OneDrive, and Dropbox Syncing on Linux, Windows & Mac
個人的に重要なファイルなどはもう全てクラウドストレージ上に置いてしまった方がいい時代なのかもしれませんね。
会社的に重要なファイルとなると、お客様の個人情報をクラウドサーバー上にアップロードすることについてコンプライアンスを確認する必要があると思いますが。
いずれにしても本当に無くしてはいけないファイルはクラウドストレージと手元のバックアップストレージに2重でバックアップするというのが現代、そしてこれからの未来においても最高の方法だと思います。
・
・
・
飽くなきバックアップ戦争
バックアップ、データの保全というのは、ちゃんとしようと思えばとにかくコストが大層かかります。もうこれはしょうがない。
25年前は数GBだったHDDの容量が今では数TBと1000倍の差がついた。それだけ詰められる記録は膨大であり、失ったときのダメージも大きい。
それが子供の成長記録となればなおさらです。
InstagramやFacebook、Twitterという無料のサービスも信用ならない。
子供のデータを確実に未来に残すと考えたとき、個人的にはもうクラウドストレージ有料契約が最適の答えだと悟りました。
例えばAmazonのクラウドサービスではデータセンターの使う水源や、その地面の下のプレートまで考えてデータの保全対策をしているようです。同じ水源やプレートに複数のデータセンターを依存させない、という具合です。
まあGoogleのクラウドシステムがどの程度のリスク分散を行っているのかは知らないのですが、長年使っているGmailがこれまでほとんどダウンしたことがなく、データも失われたことがないのですから、こちらも相当にリスク対策をしているのだろうと思います。
こういうことを考えると、最終消費者が月々1000円でこの環境を使えるというのは十分に安いのかなと。
もはや私達の人生はデータとともにあり、人生の軌跡とは = データだと、そんなことをチラっと思ったりしましたけど、それも良し悪しー。なんて。
でもせっかく撮ったんだから残せるもんなら残したい!ということでみなさんも良いデータライフを!
本日もG線上のきりんにおこしいただきありがとうございます。
更新情報をお届けします
この記事へのコメントはありません。