お金

HIS株買っとく?ハウステンボスが仮想通貨を発行する先にあるもの

ハウステンボスが仮想通貨を発行するというニュースは、地元佐世保に住む私としてはなかなか見逃せないニュースだ。

世界初 金本位制に基づく「仮想通貨」創設を視野-社員対象に電子通貨の実証実験を12月開始 キャッシュレス化によるサービス向上めざす|ハウステンボス株式会社のプレスリリース

出たら買おうかなと思っていたが、昨日こんなニュースが出てきた。

ハウステンボス、「仮想通貨」の実験スタート ビットコインやNEMとはどう違うの? | ニコニコニュース

どうやら完全に円と連動させるつもりらしい。
つまり、準備金に応じた額を1対1で発行していくという事になる。
こうなると円経済圏に住んでいるものが利殖を狙って買う事には意味がない。

つまりSUICAみたいなもの

関東圏でSUICAを使えば電車やバスにちょっと安く乗れたりするのだが、ハウステンボス経済圏においても同様のサービスを実施するのだろう。

円をハウステンボスコインに交換して使えば、ハウステンボスが提供するサービスを5%引きで使えるようになる的な。

ただし、円からハウステンボスコイン、あるいはその逆の両替を行う際に手数料として何%かをハウステンボス側が徴収する事によって儲けを得るという事だろう。

これならば別に、仮想通貨の体をとらずとも、既存の電子マネーの枠組みで出来ることだろうと思う。
あえて仮想通貨を採用したことによる狙いは私が考えるに、以下の点に収束するのかなと

ハウステンボスは仮想通貨取引所を作る

仮想通貨に詳しい技術者を社内に育てる事によってゆくゆく、ハウステンボスを率いるHISは仮想通貨取引所を作るつもりなのではないかなと。

巨額の準備金を用意して円と完全に連動する仮想通貨を使って、最高の利を得るためには取引所を作るのが現状もっとも理に適っていると思う。

円と連動する仮想通貨の必要性

目下、仮想通貨の取引に携わるものにとっての一番の悩みは、仮想通貨の相場下落時に資金をどこに逃がすかという事だ。

もちろん円に戻してメインバンクに戻せるならばそれがもっとも安全である事に疑いはないが、現在の日本の税制では円に戻した途端に納税の義務が生じてしまう。

そこで私は、相場に異変を感じたら米ドルに連動したUSDTという仮想通貨に資金を逃しているのだが、このUSDTもきなくさい噂が絶えない。

米ドルに連動しているという事は、もちろんUSDTも発行額と同額の米ドル準備金がなくてはならないのだが、どうもそうではないのじゃないかという懸念がある。

テザーは昨年9月、監査の代わりと称して準備金の存在を実証するという文書を公表した。だが、提携金融機関の欄は黒く塗りつぶされていた。それ以来、Tetherの流通総額は4億5000万USDTから、22億8000万USDTへと約5倍に増加している(USDTはTetherの単位)。テザーは、この1月だけでも8億5000万USDTを新たに発行している。急ピッチで新たなTetherが発行されていることから、テザーの目的に関する疑惑が高まっている。

仮想通貨「テザー」の疑惑が本当なら、市場が崩壊するかもしれない──信頼性を損なう“事件”が続発|WIRED.jp

昨日 2018/01/30 にこんなニュースが出回った。

仮想通貨取引所ビットフィネックスとテザーに召喚状-関係者

もしもこの調査によってUSDTの粉飾が明らかになれば、USDTは大暴落する事になってしまう。
したがって最近はUSDTに資金を逃がすという手も使えなくなり、仮想通貨界隈ではいよいよ資金管理が難しくなっており、非常に困った状況となっている。

今、仮想通貨界は信頼に足る、法定通貨と連動する仮想通貨を熱望している。

ハウステンボスコインは救世主となり得るか

実は円と連動する仮想通貨というものは既に存在している。

日本円と為替連動する仮想通貨「Zen」--ブロックチェーン推進協会が発行 - CNET Japan

このZenはZaifという取引所で既に運用されているが、いかんせん取引の幅がせますぎる。

今日現在、ZaifにおいてZenは円としか交換ができない事になっている。
前述のとおり、Zenは円と連動しているし、円に比べて信頼度が低すぎるという事で、一体だれがZenを買いたがるというのだろうかという状況だ。

しかしここに来てハウステンボスが金塊を携えて新たな仮想通貨を発行するとなると、その準備金と知名度によって確かな実用性という価値を創出してくれるかもしれないと期待している。

ハウステンボスコインが最高のパフォーマンスを得るために

先日、コインチェックが日本円580億円相当(時価)の仮想通貨をハッカーに奪われた件は記憶に新しいが、その事件よりも印象に残ったのが、奪われた仮想通貨分の損失(時価)を円によって顧客に保証するとしたニュースだった。

580億円相当の「NEM」流出のコインチェック、日本円で返金へ - ITmedia ビジネスオンライン

皆うすうす気づいていた事だが、本当に取引所がアホみたいに儲かっていたという事を周知した事件だったと思う。

もしもハウステンボスを率いるHISが取引所を開設し、なおかつ円と連動した仮想通貨を運用したならば、これはもう空前絶後の利益を得られる事が明白だ。

法定通貨別ビットコイン保持率

上記のグラフを見るとおわかりいただけると思うが、現在、円によって買われているビットコインの量が最も多い。

つまりこの先も何度も起こるであろう仮想通貨市場の暴落時には皆こぞって、円と連動したハウステンボスコインを求める事になる。

もちろん、今回発行されるとする50億枚(=50億円)程度のハウステンボスコインはあっという間に足りなくなってしまうだろう。

ビットコインに比べると知名度も市場も比べ物にならないほど小さいNEMですら、日本の中の1取引所において580億円もの取引がなされていたのだから。

しかしHISはその知名度と実績から、必要に応じて新たなハウステンボスコインの発行に必要な資金を借り入れる事が出来ると思う。

そしてそこから得られる手数料は、更に多くのハウステンボスコインの発行に費やされ、あとはループを回すだけで無限に利益が上がるという…。

もしこの予想が当たればHISの株価はスゴイ事になるだろうなあと思ったのでした。

いずれにしても円に連動する高信頼の仮想通貨を発行、その通貨と他通貨との幅広い取引を可能にする場所を作り上げた企業が、今後10年の覇権を握るものになると思います。

今後、仮想通貨およびブロックチェーンは間違いなく我々の生活に浸透していく技術となってきます。

勉強しておきましょう!

 

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