エッセイ

子供に何かを強いてはいけない。僕の水泳のおもいで。

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ぼくは物心がついた時にはもう泳いでいました。

というのもぼくの父親は水泳の国体選手で、泳ぐのがすごく好きな人だったので、息子である僕にも泳ぐことの楽しさを伝えたいと思ったのだろうと思います。

そんな父を持つ僕には少なからず泳ぎの才能があったようで、小学生の頃は大会に出れば結構勝てる選手でした。

しかしもちろん、その成績は努力の上に成り立っていたものであり、学校帰りにスイミングスクールにかよったり、土日もほとんど休みなく水泳の練習に行っていました。

当時父親はしょっちゅう、早朝から水泳大会に連れて行ってくれました。母親もそれに合わせて更に早朝から弁当を作ってくれたりと大プッシュしてくれました。

今でこそ、大変な苦労をかけたものだなと思えるのですが、当時の僕は何がなんだかワケがわからなかった事を覚えています。

なぜ僕はこんなにキツイ練習をしなければならないのか。

コンマ一秒早く泳げたからと言ってそれがなんなのか。

なぜ僕は日曜日の朝のアニメを皆と同じように見ることが出来ないのか。

(当時、日曜日は朝から教会学校という教会の倫理を教える学校にも通って、日曜日のミサに出席しなければなりませんでした。その後は水泳です。)

練習が嫌で嫌で、泳ぎながら泣く事もしょっちゅうでした。

でも泣く暇はありません。

泣けてくるのは50秒間隔で50メートルを10本泳がなければならない、とかの時だったので。

そんなときはゴーグルに水が入ったフリをして涙を拭ったのでした。

ああ、せつない(笑)

そんな気持ちで続けている事が長続きするワケもなく、小学校6年生の頃に九州大会で沖縄に行った時でした、僕は宿泊先のホテルで持病であった喘息を発病し、それがトドメな感じで水泳生活を終えたのでした。

それから中学生になって、長く苦しかった水泳生活の反動でしょうか、一切のスポーツをやめ堕落しきった生活を送りはじめました。

水泳から開放された僕の人生は、幼少のころに失われた彩りを取り戻し、輝き始めたことを覚えています。

長い冬をこえ、我が世の春が訪れたのでした。

そしてこの頃コンピューターに出会い、その世界に没頭して行く事になります。

子供に義務を課すべきではない

たぶん、小学生くらいの子供には義務を与えるべきではないのだと思います。もちろん、家の手伝いくらいの事はむしろさせるべきだと思いますが。

子供は親の事が大好きなので、親の期待に応えるために頑張っちゃうんですよね。

親も子供の事が大好きなので、頑張ってる子供を見ると応援しちゃうんでしょうね。

そしてたぶん、子供が親のために頑張っている対象の事を、子供が好きでやっている事なんだと勘違いしてしまうのかなと。

そうすると、たとえそれによって一見子供が社会的に上手く行っているように見えても、遅かれ早かれ、いずれ確実に破綻の時を迎えます。

自由な現代社会にあって、たとえ愛する誰かのためであったとしても、嫌いな事を我慢して続けるというのは、決して長続きしないのです。

そうして傷ついた心を癒やすのには、傷ついたのと同等以上の時間をかける事になります。

と、ここまでまあ色々と述べましたが、今となっては感謝しています。

泳ぎに関しては自信がありますし、あの辛く厳しい練習がベースになって鍛えられたところもあると思います。

とはいえ、僕は自分の子供が出来たとしたら出来るだけ自由に少年時代を過ごさせてあげたいと思いますね。

しかし逆に親が子供のためにやらせた事が大当たり、子供はその事を大好きになりましたとなった場合に最強になるケースもありますからね。

結果論ではありますが、結局はツラい記憶も楽しかった記憶も全ては糧となって後の人生に役立てる事ができるわけで、結局はなんでもアリなのかもしれませんね〜。

本日もG線上のきりんにおこしいただきありがとうございます。

才能っていうのは、どれだけその事について努力しても苦にならない事だと思います。僕には本当のところ水泳の才能はなかったのですねえ。

それではまた♪

 

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